司法書士法人つばさ事務所

TSUBASA SHIHOU-SYOSHI  LAWYER

 
コラム

「骨肉の争い」 2012/9/06

 

「骨肉の争い」

 

 毎日とにかく暑いが続いておりますが、熱中症対策は万全ですか?

さて、今回の「骨肉の争い」、案外よく聞く言葉です。相続が発生した時に相続人同士で話が決まらずもめている時などよく使われます。

 我が家には、財産などないから関係がないと思っていても、住宅(不動産)を持っている方は多いと思います。その住宅ももちろん自分の名義の場合、立派な財産です。

さて、昔のように家を継ぐのは絶対長男という時代でもなくなっている現代。長男は進学、就職等で都会に出たまま地元に戻ってこなくなり、次男が地元に残り両親と共に暮している。その後、次男は結婚をし、新たな家族共々両親と同居の生活を継続しました。そして、時が経って両親が年老いて病気になった時も親が亡くなるまで介護をしたのは、次男夫婦でした。そして母を看取り、住宅を所有していた父親が亡くなった時、相続が発生。当然、同居をしていた次男が住宅を相続して終了となればよかったのですが、都会に暮らす長男が自分の相続分を主張。住宅は住んでいるので、売却をして手放さなければ現金になりません。父の財産は、住宅以外に現金はありませんでした。現実に住宅の売却などは考えることは難しい状況です。となると、相続分相当の現金を用意しなければ、長男は相続人として手続き上必要となる書類に判を押さないと主張しています。当人同士で話し合いがつかなければ、家庭裁判所に「調停」を申し立てる方法を取らざるをえないこともあります。

つまり「骨肉の争い」ということになるのでしょう。巷から、地元に残り親を看取った次男が住宅を相続して当たり前だという声が聞こえてきそうですが、長男にも相続する権利はあるのです。こうならないためには、生きている間に自分の財産は誰に遺すということを明確にしておく、つまり「遺言」を遺すことが「骨肉の争い」を防ぐ方法の一つではあります。

 

ボイス平成24年8月号 司法書士伊 東 孝 一